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魚のビジネスモデル

東日本大震災により世界3大漁場の一つ「三陸」が壊滅的被害を受けただけでなく、燃料代の高騰や漁獲量・漁業生産額の減少、後継者不足など、漁業は多くの問題を抱えています。APカンパニーでは漁業全体の活性化を目指し、これまでの仕組みにとらわれずに、各地方の漁師と直結し流通をスリム化することで、高品質・高鮮度・低価格を実現。漁師と消費者の両方にメリットがある仕組みを構築しています。
2006年11月、アメリカの科学専門誌「サイエンス」に、2048年までに天然の魚介類が壊滅してしまうという報告が、海洋生物学の専門家らの4年にわたる調査結果として発表されました。報告には、漁業資源の約1/3が壊滅的な状態に陥っており、その減少傾向が急速に進んでいることも述べられています。
こういった状況を踏まえ、APカンパニーでは、深海トロールや巻き網漁などといった、早い者勝ちで水産資源を食い尽くす漁法ではなく、水産資源や海洋環境を守りながら、水産資源が成長するスピードとともに適切な量だけを獲る、一本釣りや定置網などの持続可能な漁法を行う漁師と契約し、2048年以降にも美味しくて安全な水産資源を保つべく、魚や海、そして漁業再生も考えて、日本が誇る魚食文化と天然魚を未来に残していくことを目指しています。
「漁師直結」により鮮度とコスト面で流通改革を行って、市場を通さずに組合加盟の漁師から直接仕入れることで、資源を守るための取り組みをした水産物をお客様に提供しています。
築地には全国各地・世界各国から養殖天然問わず様々な魚種が集まりますが、築地を介して店舗へ魚を仕入れる場合、最低でも1日はかかってしまいます。漁港近くの料理店で出てくる地魚のような鮮度を、東京の店で出すにはどうすれば良いのか。鮮度へのこだわりが出した答えは「漁師直送」でした。
通常であれば、地方の漁港で獲れた魚は、地元の地方卸売市場で競りにかけられ、そこからさらに築地の中央卸売市場へ輸送されます。中央卸売市場の大卸は全国各地から集められた魚を整理・ストックして、そこから仲卸が自分の顧客(飲食店など)のために競りや相対取り引きによって仕入れをし、ようやく飲食店や鮮魚店に品物として並ぶ。というのが物流の流れです。すなわち、築地に今朝ドレの魚が並ぶことはありえません。
APカンパニーでは、直接契約する漁師からの流通を独自に確立。日向灘と豊後水道がぶつかる日本有数の漁場「島野浦」でその日の朝獲れた魚を夜には東京の店舗で提供するために、漁師は深夜2時に出漁し、6時に水揚げ。10時宮崎空港発の空輸便に乗せることで、午後14~16時に店着させることを可能にしました。これにより、通常は地方の市場近くの料理店でしか食べられないような鮮度の、その日の朝まで海を泳いでいた魚が、夕方には都心の店舗でも食べられるようになりました。
国内外を問わず漁業においては、市場に流通しない魚も混獲されており、それら漁獲の対象とならない魚や、対象の魚種であっても規格外サイズの魚は「未利用魚」と呼ばれ、未利用魚の多くは漁業中に海洋投棄されたり飼料用としてかなりの安値で流通しています。
未利用魚といわれる魚でも美味しいものはたくさんあり、鮮度管理や調理方法、食べ方の工夫によって美味しくなるものは本当にたくさんあります。しかし、魚の知名度や収穫量など「売りやすいかどうか」の都合で流通していないのが現状です。APカンパニーではそういった「美味しいけれど価値付けされていない魚」も漁師との直接のやり取りで価格設定をして積極的に利用。水産資源の有効活用にも取り組んでいます。
2011年7月15日、アオリイカの一大産卵地でもある宮崎県延岡市にある須美江で、自社の漁船「第四十八栄飛丸」と地元で雇用した三人の漁師による定置網漁を開始しました。時化などでも今朝ドレの鮮魚を用意できるよう、自社で海中の天然のいけすも設置。須美江からすぐ対岸にある島野浦の小谷水産の鮮魚とともに、空輸によって毎日その日の朝獲れの魚を店舗で提供しています。
市場を通さずに漁師直結で仕入れコストを低下させ、「旨い・安い・鮮度が良い」の理由が明確になることが他店との差別化になっただけでなく、自社で一次産業を体感することで、漁師の大変さやどんな想いで漁業を営んでいるのかなどを知り、より一次産業に踏み込んだ立場で事業を展開できると考えています。
























